■大飯原子力発電所3、4号機の安全確認
2012年4月9日、野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相などの関係閣僚による会談が行われ、その後の会見で関西電力の
大飯原子力発電所3、4号機の安全を認める発言を行った。
政府が急いで原発再稼働を認める発言を行った裏には「
電力供給不足」があるという報道がなされている。
関西電力では原発が稼働しない場合には、夏の電力供給力が
19%不足するという試算を提示している。
2010年並みの猛暑になった場合、
最大需要は3095万キロワットに対し関電の
供給力は2489万キロワット。
606万キロワット不足するという予測である。
ちなみに過去5年間の平均では
520万キロワット、17.2%の不足。2011年並みの暑さの場合は
210万キロワット、7.6%の不足となるとしている。
しかし、ここで「電力不足」が理由で原発再稼働を急いでいるのではないとする意見がツイッターでなされている。
慶應義塾大学経済学部の
金子勝教授の指摘である。
■カネのかかる対策をしたくない
金子勝教授は関西電力が、原発再稼働にこだわる理由を以下のようにツイートしている。
関電の原発11基のうち、美浜1~3号機、高浜1~2号機、大飯1,2号機の7基は1970年代に運転を開始した老朽原発。関電は老朽原発に過剰依存した失敗企業で、来年4千億円の赤字予想。電力が不足しているのではなくカネのかかる対策をしたくなく不良債権原発を全て動かそうとしているのです。
同教授は、
関西電力は
老朽原発に頼った失敗企業であると断ずる。
関西電力が原発再稼働にこだわるのは、「
電力供給不足」なのではなく、
電力不足対策をするためのカネを惜しんでいるということである。
確かに、「原発再稼働できなければ不足します。だから電気は供給できません」では、そこに何の企業努力もないのである。何とかしろという声が出てくるはずである。関電はその「
何とかしろ」をしたくないということだ。
脱原発に向けた
企業努力はカネがかかる。よって
古い原発を動かしていくということだとするとトンデモない話である。
確かに大きな組織は一度一つの方向に舵を切ると方向転換は難しい。
同教授の指摘するようにカネのない企業では組織内の「
説得コスト」にも耐えられず、「
電力不足」というデータに頼り原発再稼働を強引に進めるしかないということであろうか。
しかし、
福島第一原発事故から何を学んだのか? 彼らにとっては対岸の火事であったのだろうか。
【
naka773】

Twitter / @masaru_kaneko: 関電の原発11基のうち、美浜1~3号機、高浜1~2号 ...
https://twitter.com/#!/masaru_kaneko/status/189725336500576256原子力事業本部 -大飯発電所のご案内- [関西電力]
http://www1.kepco.co.jp/wakasa/ooi/gaiyou/gaiyou.html