■原子力安全委員会の人事は大問題!
2012年8月6日、超党派議員団が会見を行い「
原子力規制委員会」人事の白紙撤回を求める共同声明を発表した。
政府の「
原子力規制委員会」人事案は、
田中俊一元原子力委員会委員長代理に据えている。
同議員団は、原子力発電の推進に関わった「
原子力ムラ」の住民が含まれる点を問題視し、人事案の白紙撤回を求めたのである。
■不適格と名指しされている人たち
不適格な人事であると指摘されているのは、委員長候補の
田中俊一氏、委員候補の
更田豊志氏、中村佳代子氏の名前が上がっている。
田中俊一氏は、低線量被ばく軽視のコメントを繰り返しており、昨年9月15日の日経ビジネスでは「100ミリシーベルト以下なら健康への影響は大きくない」と発言している。
明らかにいう低線量被ばく軽視立場をとっていることは明らかである。
放射線の健康への影響は科学的に十分証明されていないという発言も行っており、政府が再三繰り返した「ただちに健康に影響はない」という発言を支持する立ち位置にいる人である。
そして、同氏は一貫して
原子力推進を行っていた側の人間であり、今回の「
原子力規制委員会」の委員長候補としてふさわしくないという見方が出ている。
また、
更田豊志氏は、日本原子力研究開発機構(高速増殖炉もんじゅの事業者)の副部門長であり、原子力事業の当事者なのである。
同じく
中村佳代子氏も日本アイソトープ協会に所属し原子力事業の当事者である。
原子力を推進する立場の人たちが起こした過ちを反省し、原子力政策について考えていく組織に「
原子力ムラ」の住人が存在するというのは、どういうことなのであろうか。
結局、政府は「脱原発」を目指す気はなく、政治の妥協の産物として出来たのが「
原子力規制委員会」なのかという思いが残るのである。
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naka773】
「原子力規制委員会」の同意人事をめぐる共同声明(案)
呼びかけ議員/賛同議員へのご参加のお願い
https://dl.dropbox.com/u/23151586