■都内名門中の最悪のいじめ事件
2012年8月9日に発売された、小学館の「
女性セブン」31号(8月23・30日号)に「
名門私立中学 最悪のいじめ事件」とする記事が掲載された。
記事では有名人を数多く輩出している都内名門私立中学校で、いじめ事件が発生したことを伝えている。同誌が、このいじめ事件を「
最悪」として問題としているのは、学校側の処分の仕方である。
いじめ被害者、加害者をまとめて「関係者」として処分。被害者も処分されるという理不尽な対応を行っているのだ。
しかも、
いじめ首謀者の女子生徒は「
停学」であり、この女生徒の指示で動いた生徒は「
退学」となっているのである。
■私学のビジネス論理
同誌ではいじめ首謀者である女子生徒の父親が超有名人であるためにこのような処分が下されたとしている。
この結果、学校に対し父母たちに大きな不信感が漂っているというものである。
公立学校とは異なり学校独自で判断し処分ができる私学のある面が出ているという指摘もされている。
私学にとっては教育はビジネスであり、「優良顧客」は大事にする。「顧客にランク付け」するということが行われているのだろう。
教育とはいえ、ビジネスであるのだから当然行うだろう。
■いじめ事件が注目を集める中で……
大津のいじめ自殺事件以降、マスコミ、ネットでは「いじめ」が大きな注目を集めている。
公教育の場合、隠ぺい体質があるという指摘を受けつつも、外部の公的機関がチェックをする。しかし、私立はそれさえもないのである。
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Amazon現在、甲子園に出場している
仙台育英も私立である。それゆえに生徒の処分、理由について公的なチェックを受けることはないのであろう。
ただ、
甲子園出場と言う機会があったため、高野連への報告が必要となり、そこから情報が流れてきたということである。
仙台育英にしても、甲子園出場と言う自校をアピールする絶好の機会に、「
根性焼きいじめ問題」でケチはつけなくはないだろう。
それは、甲子園という大きなビジネスの機会を共有するマスコミにとっても同じであるかもしれない。
現在、高校側は生徒の自傷行為であると説明しているようであるが、そのような自傷行為をしたことが本当であれば、それを解消すべく医療機関と連携するのも教育側の役目ではないかと思うのである。
あくまでも本当であればであるが。
公立では組織の保全のため、そして私立ではそれプラスビジネスのために、「いじめ被害者」が泣き寝入りをするケースがあるのかもしれない。
大津の事件以降、「いじめ」が数多く報道されるようになった。
これは数が増えたのではなく、今まで隠ぺいされていたものが表に出てきているのであろう。今回「女性セブン」が報じたいじめ事件も大津の事件がなければ、報じたマスコミは無かったかもしれない。
【
naka773】
女性セブン
http://josei7.com/topics.html