老舗の米屋が、千葉初の「渋沢栄一賞」に
「なごみの米屋」「米屋のようかん」などと名高い成田市の
米屋。和洋菓子を製造・販売する老舗で、明治32年に創業というから、もう百年を超える。
その米屋(諸岡靖彦社長)が2009年度の「渋沢栄一賞」を受賞した。千葉県内の企業・経営者が受賞するのは初めてという。
創業者が大切にした「己(おのれ)に薄く、他に厚く」の信条を守り、顧客本位と社会貢献に力を入れる企業経営を長く続けてきたことが評価された形だ。
社会貢献を評価する”渋沢栄一賞”
多くの企業の設立や育成に携わる一方、福祉・教育などの社会事業にも尽力し近代日本の産業経済の礎を築いた渋沢栄一(1840~1931年)。
この精神を受け継ぐ企業・経営者をたたえようと渋沢の出身地の埼玉県などの主催で2002年度から始まり、今回で8回目になる。
米屋は県経営者協会の推薦を受けて選考対象になった。栗ようかんを日本で最初に考案し、成田山の参詣客向けに販売するなどの本業の功績に加え、地域への社会貢献活動が高く評価され、受賞が決まったもの。