2010年度の新入社員の会社や社会に対する意識は?
日本能率協会(JMA)が、2010年度の新入社員に対して行った「会社や社会に対する意識調査」結果(速報)を19日に発表した。
これは、JMAが新入社員向け公開教育セミナーの参加者や研修を活用している企業の新入社員を対象に毎年行っているもので、「会社や社会に対し、どのような意識や価値観を持っているか」を調査したもの。
「終身雇用」「年功主義」の安定志向強まる
転職・独立志向を尋ねると、長期雇用を望む新入社員が半数(50.0%)を占め、「定年まで勤めたい」という意向が年々上昇傾向にあるという。
また、「実力・成果主義」と「年功主義」の会社のどちらで働きたいかに関してはほぼ半々で、06年度(27.2%)と比べると「年功主義」が15.8ポイント増加しており、「年功主義」志向が強まっているようだ。
また「あなたは将来、管理職になりたいと思うか」、との質問に対して、全体のおよそ3人に2人(63.6%)がなりたいと回答し、特に大卒・大学院卒の女性の回答では50.5%がなりたいと答え、女性のキャリア志向が現れているとのこと。
職場の人間関係構築に「飲み会が有効」が9割超
新入社員は、仕事をしていく上での不安についての設問では、「上司との人間関係」(81.3%)、「職場での人間関係」(78.6%)に不安を抱いていると回答し、人間関係構築のための行動としては、「飲み会への参加」を有効と考えるものが95.2%に達しているという。
一方、「Eメールの利用」は昨年(42.3%)よりも12.9ポイントも低下して29.4%となり、明らかに間接的なコミュニケーションよりも直接的な交流が有効と考えているようだ。
<調査概要>
調査時期:2010年3月25日~4月13日
回答数: 新入社員1,107人 、上司・先輩35人
回答者: 新入社員:男性 813人(73.4%)、女性289人(26.1%)、
無回答5人(0.5%)
上司・先輩:管理職(役員含む)23人(65.7%)、
非管理職 12人(34.3%)
日本能率協会 発表全文へ