■「光市母子殺人事件」死刑確定
2012年2月20日、「
光市母子殺人事件」の
大月孝行(旧姓福田)被告の上告審判決で、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は上告を棄却した。これにより
被告の死刑が確定することになった。
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Amazon同事件は犯行時の被告の年齢が18歳ということもあり、少年法と死刑のあり方について多くの意見が上がっていた。そして死刑が確定した今でもその判決に対する反応は様々だ。
今回は大手新聞社の同事件についての社説の差についてみていきたい。
■朝日一切触れず
まず、これだけの大きな事件であるので通常は「
社説」で取り上げるのが普通の流れであろう。その点を見てみよう。
まず日本経済新聞は専門紙的なところがあるので、今回の件からは除外した。
結果、「
朝日新聞」は「原発再稼働」に関する社説となっており「
光市母子殺人事件」を唯一取り上げていない。他紙は全て同事件を社説で扱っている。
朝日新聞はよほど判決が気にくわないのだろうか?それとも毎度のことながら自社の意見を代弁してくれる専門家を準備してから記事をくむのだろうか。
■社説の内容は?
基本的には今回の上告棄却、死刑確定という点について、各社がどのような社説を書いているのかをネットで確認してみた。
●読売新聞・少年事件の凶悪化に歯止めをかけたと評価
・主張がコロコロ変わる弁護方針への批判
・裁判員制度への影響がどうなるか?
●毎日新聞・少年犯罪厳罰化への懸念
・裁判官に反対意見が出た点を重視
・国民一人一人の問題
●産経新聞・被害者の本村さんの立場、13年は長すぎる
・死刑廃止のために手段を選ばない弁護士への批判
・被害者より加害者の人権が優先されることの指摘
●東京新聞・死刑制度の重さを国民に問いかける
・裁判官に反対意見が出た点を重視
・死刑制度に対し国民全体での議論が必要
このような内容である。肯定的にとらえているのは「
読売新聞」、「
産経新聞」である。結果に対し懸念を表明しているのは「
毎日新聞」、「
東京新聞」となった。「
朝日新聞」は黙っているという状況だ。
弁護側はまだ戦っていくということであるが、「
死刑廃止」という目的のためにムチャクチャな弁護を展開されてしまったことも、
同被告の死刑確定へのアシストになっていたような気がしてならない。
【
naka773】

朝日新聞デジタル:社説
http://www.asahi.com/paper/editorial.html光市母子殺害 残虐性を重く見た最高裁判決 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120220-OYT1T01161.htm社説:光事件元少年死刑 判決が投げかけた意味 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20120221ddm005070005000c.html東京新聞:光市事件死刑 深い遺族の問い掛け:社説・コラム(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012022102000053.html【産経抄】2月21日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120221/trl12022103050001-n1.htm