商品開発のソーシャルメディア化
炭酸飲料『Mountain Dew』が、ソーシャルメディアの実験を行なっている。おそらく大企業では例のないレベルまで大衆の意見を取り入れる試みであり、その範囲は
新ブランドの開発だけでなく、マーケティング担当者の選定にまで及ぶ。
キャンペーン詳細
『DEWmocracy』と名付けられたこの試みは、消費者に炭酸飲料の新商品を3つ選んでもらい、味の選択・命名・缶のデザイン続いて宣伝を担当する広告代理店を決める。
キャンペーンは主に7段階の構成されている。
商品名を決定、さらに缶をデザインし、広告代理店を選定する。広告代理店の選定では、企業、個人を問わず、新商品を宣伝する12秒の動画を募った。
2009年7月に始まったこのキャンペーンでは、あらゆるソーシャルメディアを駆使し、多くの人をコンテストに引き込み、お気に入りの新商品の覇権を争う『Flavor Nation』(特定の味を支持するグループ)を作らせた。
現在、『Distortion』、『White Out』、『Typhoon』という3つの味が選ばれ、色とデザインも決定している。4月にはすべての商品が店頭に並び、1年後、販売を継続する商品が1つだけ選ばれている。
商品開発は従来、極秘で行なわれてきた。競合相手に大切な才能を盗まれては困るためだ。特に清涼飲料の業界は競争が激しいため、この傾向が顕著だ。
基本的にはコカコーラとペプシの独壇場だが、高級アイスティーやボトル入り飲料水といったニッチ市場もある。その中で、 Mountain Dewは6位の座にある。この試みによってブランドイメージが作られ変わるかもしれない。
マウンテンデュー