【東京電力への送電も中止へ】中部電力、政府（菅首相）の浜岡原発運転停止要請を受け入れ

2011年5月9日、中部電力株式会社は、「浜岡原子力発電所の運転停止要請への対応について」と題したプレスリリースを発表しました。

（画像は、中部電力ホームページトップページ）

このプレスリリースによると、中部電力は、内閣総理大臣（菅首相）の浜岡原子力発電所の運転停止要請を受け入れ、現時点で運転中の浜岡原子力発電所の4号機および5号機の運転停止、運転停止中の3号機の運転再開を当面の間見送ることを発表しました。

そして、2011年5月9日、中部電力株式会社・水野明久代表取締役社長が、緊急に行われた記者会見の中で、50Hz（東京電力管内など東日本）地域への『電力の応援融通』を取りやめる考えを示しました。

今後は、関西電力などの西日本の電力会社が、50Hz（東京電力管内など東日本）地域への『電力の応援融通』をどのようにするかが注目されます。

なお、2011年5月6日、経済産業省の原子力安全・保安院は、『浜岡原子力発電所の津波に対する防護対策の確実な実施とそれまでの間の運転の停止について』と題した報道発表を行いました。

そして、この報道発表によると、原子力安全・保安院の津波対策の評価が終了するまで、浜岡原発のすべての号機（原子炉）の運転停止を中部電力に対して求めています。

なお、2011年5月6日、菅首相や海江田経済産業大臣は、今回の浜岡原発の運転停止要請に関する記者会見を行っています。

中部電力が電力を供給している区域は、愛知県、岐阜県の一部、三重県の一部、長野県、富士川より西の静岡県です。

中部電力の全ての発電設備の出力（2009年度）は、32,632,440kW（約3263万kW）となっています。これに対し、浜岡原発の発電出力は、3,504千kW（約350万kW、2010年3月末現在）となっています。

今回の浜岡原発運転停止の決定により、中部電力管内において、夏期における電力の供給不足懸念が浮上しました。よって、中部電力管内の企業関係者には、首都圏や東北地方の事業者と同様、節電対策の検討をお願いしたい。



中部電力
http://www.chuden.co.jp/index.html
浜岡原子力発電所の運転停止要請への対応について（プレスリリース・2011年、中部電力サイト内）
http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3156075_6926.html
経済産業省
http://www.meti.go.jp/
浜岡原子力発電所の津波に対する防護対策の確実な実施とそれまでの間の運転の停止について（報道発表、経済産業省サイト内）
http://www.meti.go.jp/press/2011/05/20110506006/20110506006.html
首相官邸
http://www.kantei.go.jp/